メタトレーダーEAのみでポートフォリオを構築するとどうしてもスキャルピングロジックに偏ったポートフォリオなりがちです。
安定したポートフォリオを構築する際、MT4以外の様々な投資方法にも分散する事が更なる安定性を生むのではないでしょうか。
本日はMT4ブログではありますが、ミラートレーダーでかなり良いと思える損小利大最強ロジックQuickShiftをご紹介します。
ミラートレーダーQuickShiftの特徴
QuickShiftの特徴ですが、ミラートレーダーストラテジーカードを確認すると
「直近24時間のマーケットの状態とポジションに加えて、予測モジュールを使い、次の24時間の価格変動を見極めます」
となってます。
全く良くわかりません・・・
以前ストラテジー作者がインタビューにてテクニカル指標は使ってなく、買われすぎ、売られすぎを判断して売買すると言ってましたが、それとて一つの指標だと思うのですがどうなんでしょう。
益々全くわからないので取引履歴を見て見ましょう
QuickShift(GBPAUD)の取引を日足上に表示しました。
赤色矢印及び赤線はショート(売り)、黄色矢印及び黄線はロング(買い)の取引を示してます。
これを見ると割とオーソドックスな取引です。
4月20日にロングでエントリーし相場の勢いがなくなった5月12日にポジションを+1246.9Pipsで利確しドテンでショートでエントリー
5月12日のドテンのショートは思惑通り行かず-96.5Pipsで損切及びドテンでロングし、5月31日で大きく利を減らし+387.3Pipsで利確ドテンでショート
ここでショートはあってるのに1月6日に早々と+222.4Pipsで利確、ドテンでロングその後ロスカット
使用チャートは60分足となってますが、日足で見るとオーソドックなトレンドフォローな取引で、相場の勢いがなくなるとポジションをクローズしドテンをするが、大きな流れの方に再度戻ると早々にロスカットし、再度大きな流れに乗って行く感じです。
逆にトレンドの変わり目はストップロスまで引きずり込まれる印象です。
先日の英国EU離脱の時のような強い値動きの場合は、6月27日にショートでエントリーするも、反発で29日にロスカット、ドテンと思いきや再度ショート見たいな時もあります。
QuickShiftの特徴をまとめると
①ストラテジータイプ:トレンドフォロー、スイングトレード
②最大ポジションは1本の為、低リスク
③勝率:各通貨ペア50%前後と勝率は低いが損小利大でプラスとなる
④平均取引時間:200時間前後(8日間)とかなり長い
⑤強いトレンド方向へは深い押しでも踏ん張り、500Pips以上の利確は日常茶飯事で、時に1000Pips以上の利確もあるのが強みだが、その反面大きく利益を減らして利確する事も多い。
⑥ストップロスは-300Pipsで、相場の状況に応じて内部ロジックでロスカットされる。
⑦値動きに勢いがなくなるとポジションをクローズしドテンでポジションを取る
⑧幅広い通貨ペアで通用する普遍的なロジックである(めたろうは20通貨ペアで運用)
⑨ストラテジープロバイダーにて相場に全く合わないと判断した時は複数通貨ペア全てのポジションを手動クローズする事がある。また同様に取引を全く行わない時もある。
QuickShiftの弱点
①損小利大ロジックの宿命で相場の値動きにより成績に波が出やすい。
②ボラティリティの高いレンジ相場に弱い
ボラの低いレンジ相場はストップロスにもかからずロスカットも浅く割と問題ないが、ボラの高いレンジ相場は複数通貨ペアでストップロスが連発する。
③トレンド相場でも大きく上下振幅しながらトレンド方向に進む値動きに弱い
せっかくのトレンドに乗った利益を大きく減らして利確し、更にドテンでロスカットを繰り返す事がある。
ミラートレーダーQuickShiftの実績
20通貨ペア毎パフォーマンス
上記はバックテストではなく、各通貨ペアのデモフォワード結果です。
デモフォワードなのでカーブフィッティングの心配もなく、7年間に渡る長期のデータの為、信頼性も高いでしょう。
プロフィットファクターはそれほど高くありませんが、フォワード実績にてこれだけの数値が出せれば立派なものです。
特に合計獲得Pipsは損小利大ロジックならではの高い数値となってます。
その反面最大ドローダウンが大きく長期で見てやる必要があり、調子が悪くなるとすぐ稼動を止めてしまう等すると本来のパフォーマンスの恩恵が受けられません。
20通貨ペア合計損益曲線
上記は2009年4月~2016年6月までの20通貨ペア合計の損益曲線です。
2009年、2012年、2015年は低迷してますが、それ以外は良好な右肩上がり損益曲線となってます。
長期的に見るとしっかりとした右肩上がりで、トータルで+63.078Pipsと巨大な利益を生み出す事がわかります。
しかしながら20通貨ペア合計最大ドローダウンは10000Pipsぐらいを見ておく必要があります。
もしこのラインに達す事があれば、その時に利用価値があるかどうかを再度検討する必要があります。
逆にこのラインに達するまでに稼動停止等してしまうと上記損益曲線の様な結果は得られにくいと考えます。
あくまで異なるロジックとのバランスを考え、ポートフォリオのごく一部として捉える必要があり、QuickShiftだけで運用すると憂鬱な日々が長期に渡る時期もあると考えて下さい。
セントラルミラートレーダーリアル口座運用実績
上記はセントラルミラートレーダーリアル口座での運用結果です。
EURCAD、EURNZD、AUDCADはセントラルミラートレーダーには無い為、FXプライムでの運用となってます。
2013年8月よりEURUSD、EURJPY、AUDUSD、GBPUSDの4通貨ペアでスタートしたQuickShiftは、同年11月より6通貨ペア、翌2014年1月より15通貨ペアにし、こちらのミラートレーダーブログにてQuickShift多通貨ペアポートフォリオとして公開してまいりました。
現在の20通貨ペアは2014年4月からの運用となってます。
2013年、2014年と順調な結果で来てましたが、2015年はスイスフランショックでドローダウンを食らいマイナススタートとなり、更にこれで終わらず7~10月までのどん底ドローダウンも有り大変厳しい年でした。
しかしながら長期での過去の実績及び想定内のドローダウンにつき、我慢の運用を続けた結果、2015年の12月より見事な復活を遂げ、2016年5月は単月最高益を更新する+7529.7Pipsを叩き出して見せてくれました。
FX自動売買はこの様に波があるものです。
そして損小利大ロジックはその波が大きめです。
良く自動売買のロジックには賞味期限があると聞きますがめたろうはそうは思いません。
その様なロジックは、そもそもある特定の値動きにしか対応出来なかったロジックと考えてます。
所謂カーブフィッティングされており、実相場では一部の値動きにしか対応出来ないロジックと言う事です。
汎用性が高く、しっかりしたロジックは長期で見ると好不調はあれども必ず再び最高益を更新してくるものと考えてます。
そしてその資質がQuickShiftにはあるのではと考えてます。
もう一つがミラートレーダーの良い所であり、悪い所である、ストラテジープロバイダーが相場に合わせてロジックの調整をかけている点です。
これに関しては賛否両論ですが、これだけのロジックを作る人がオプチするのは、EAで素人がオプチするよりよっぽど信用出来るのではと考えてます。
何れにしよ基本ロジックがダメであれば、どうオプチしても実相場では使い物にならないもので、7年間もの長期に渡り実相場で通用してきたと言う事は、基本ロジックは優れてると考えても良いのではないでしょうか。
とりあえず1通貨ペアでも使って見るならば
QuickShiftは基本的には複数通貨ペアでの運用をおすすめしますが、まず1通貨ペアから使うならやはり自動売買王道通貨ペアのEURUSDです。
下記が実績です。
7年間も長期フォワードでプロフィットファクター1.56は損小利大ロジックとしては異例ではないでしょうか。
損小利大で良いと言われても、バックテストでこれくらいで、フォワードではせいぜい1.1~1.3ぐらいなものです。
獲得Pipsも9192.4Pipsと年平均1000Pips以上となります。
最大ポジションが1本なので、複数ポジションを取るロジックに比べると迫力はありませんが、その分リスクも低リスクとなります。
損益曲線も右肩上がりでダラダラ増えて行く感じです。
MT4でも損小利大EAはありますが、損小利大ロジックはバックテストだけでは良し悪しを判断するのが難しく、過去にいくつか購入しましたが、長期で通用するものを見出すのはEAの費用がかさんでしまうものです。
結果的にスキャルピングに偏りがちになるMT4に、無料で使えるQuickShiftを加えて見るのも手ではないでしょうか。
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